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第13章 「溺愛オナペット」



「おかえり。カキ氷美味そうだな」

「一口食べる?」

「いいの?食べたい」

「はい」

「ん。食べさしてくれるの期待したんだけど…」

「………」

 は一瞬すごく考える。
  は の親友。
 今はたまたま二人行動していて果たしてそれは浮気になるか否や。

「ごめん。意地悪した。 の時もそうなの?」

「う、う~ん…皆の前はちょっと」

「それは分かる。って照れ屋さんだもんな。見てたら分かる」

「えっとぉ…どうぞ?」

「おっ!やった。いただきまーす」

 スプーンにカキ氷を乗せ、 の口元へ差し出す。
 パクッと食べた姿がなんだか可愛らしくて思わず笑ってしまった。

「なに?ヘンな顔してた?」

「ううん。なんでもない。美味しい?」

「うん。冷たくてすげぇ美味い。まだ口付けてないから飲む?いいよ、全然。俺も気にする方じゃないし」

「あ…じゃあ、いただきます」

 捨てがたかったカシスオレンジ。
 ほのかなアルコールがこの熱さに何とも染み渡る。

「っていつもカシスオレンジばっかり頼んでるイメージなんだけど好きなの?」

「う~ん。好きっていうか、それしか知らないから何となく」

「もったいねぇ。 全然酒ダメだしな。飲めるなら今度一緒に飲みに行こう。俺となら も安心だろうし、家も知ってるから潰れても送って行ける。気軽に入れるバーで良いところ知ってるんだ」

「へえ…。バーってお高くとまってたイメージだったけど普段着でも全然入れるの?」

「全然イケる。一人じゃハードル高いけど俺がいたら安心だろ?カシスより美味いの絶対あるから一緒に探そうよ」

「うん。 くんなら も許してくれるかも。なんか最近、ヘンなんだよね」

「ん? が?」

「うん…。最初は全然そんな感じじゃなかったんだけど、この頃…といいうか最近ひどくなってきて。その…なんていうか、どこを行くにも連絡するのは良いんだけど、帰ったとか家出たとか近場でも言ってくるようになってきて。本人は"心配だから"っていうんだけどなんか…それがちょっと引っ掛かってて」
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