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第2章 「先輩♀と同僚♂の不倫現場に遭遇した結果」


「僕の言葉、信用できないなら本人に直接聞いてみる?」

  は懐からスマホをみせた。
 まるで手玉に取った笑みに腹立たしさを覚えた。

「サイッテー…!!」

「最低なのは僕じゃない」

「最低だよっ!!なんでホイホイ着いて行ったのよ!!旦那さんいるの分かってるんでしょ!?家庭壊してなにヘラヘラと笑ってんのよ!!アンタが一番最低だよっ!!」

「仕方ないだろ…。脅されたんだ」

「ッ!!?」

「嘘嘘、それは冗談」

「~~~ッ」

「あの体で言い寄られたら人妻でも手を出したくなる。酒も入って俺も溜まってたし、一回きりで丁度いいと思った」

「そういうことじゃない…!!」

 一度きりだから体を許してしまうなんて。
 正真正銘の裏切り行為。
 バレなきゃいいだなんて許せない。

「勘違いすんなよ。本気じゃない」

「本気じゃなくてもなんで止めなかったのよ!!酒に流されんな!!溜まってたんならほかで処理すれば良いでしょ!!なんで…っ、なんで触っちゃうのよ…っ…」

 不倫はイケナイことだ。
 既婚者だと分かってて誘いに乗った。
 魅惑的な体だったから触れてしまった。

 この怒りをどこにぶつければいい。

 見たくなかったモノを見てしまった。
 認めたくないモノを認めてしまって、行き場を失ったやるせなさが涙がボロボロ溢れ出てきた。
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