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第11章 「オレは男だ!!~最初で最後の俺の女になってくれ~」



「腐ってねーよ。ずっとお前に気があった」

 これはマジもんだ。
  は残念な視力だった。
 それとも殴られすぎて脳ミソが損傷したのか。

「それがウケるっつってんだよ!テメエの方が暴走族やめた方が良いんじゃねぇの?男が好きなんだろ?デカブツオカマちゃ~ん?」

「どんな女よりお前が憎いくらい可愛い」

「女よりオトコの方が可愛いって…ぶはッ、こりゃアッパレだな!イカレてやがる。次、オカマ発言しやがったらみんなに公言すっぞ?」

「ああ、構わないぜ。俺のヨメになったって全員に言い触らして来いよ」

「はっ。命令されて動くわけねぇし」

「聞かれたくない奴でも居んのか?」

「それテメエの台詞だろ」

「じゃあ俺たち両想いだ」

「ハッ!なわけねぇだろ!!」

 ガチでイカレてやがる。
 真面目な顔してなにを言い出すのかと思えば。
 情けないったらありゃしねぇ。

「毎日一緒に行動してるじゃねーか。俺が居ないと探しに来るもんな?」

「気持ち悪ぃ…。テメエがオレの周りウロチョロしてんだろ」

「俺はに手ェ出したらぶっ殺すって釘刺してただけだ。俺だけじゃなくアイツらものこと女に見えてんだよ」

「テメエがそう言い触らしてんだろ」

「否定してんのはお前だけ」

「じゃあホモかよ」

「ホモじゃねぇ。獲物だ」

 女を"獲物"と表現されて背中がゾワッとする。
 急に居心地が悪くなってしまうのは気のせいではない。

「キッショ」

「女って自覚したんだな」

「何回も言わせんなよ」

「言わせてんのはお前だろ。……なあ、。もう危ない目に遭ってほしくねーんだ」
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