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第10章 「トリップしたら異世界エジプト王宮だった」
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「調子はどうだ?」
「ちょっと苦しくなってきました」
食べ過ぎたくらいのお腹の張り感。
見た目はそれほどじゃないが、内側から胃を押し上げられているような感じがする。
「臨月に入ったからな。あと2日もすれば生まれる」
「えっ。まだ10日も経ってないのに…」
「案ずるな。の子宮の中で元気に育っている。それに一人だけに負担を掛けられない。これ以上腹が苦しくなると動きにくいだろう?」
「それはたしかに」
「俺も早くを思う存分に抱きたいのだ。貴様が腹が張って苦しいのに、俺だけ開放的になっても嬉しくないからな」
「 王子…」
寄り添うようにベッドに横になり、後ろからお腹を撫でてくる 王子。
あと二日で産まれる。
不思議とあれだけ掻き立てられた性欲は治まっていて、お腹を撫でられている 王子の手がとても心地よい。
「私も早く抱かれたいです。 王子に女として見てもらえるなら…」
「それは無駄な心配事だぞ。は母ではない。俺の女だ。子も早く産まれたがっている。も俺も、その子孫ももう少しの辛抱なのだ。眠たそうな顔をしているな。目を閉じろ。貴様が起きるまでずっと側に居よう」
「はい。 王子…」
包み込むやさしい体温。
まだ日中なのにいくらでも寝ていられる気がする。
その夜からジワジワと膣から液が漏れ出して、お腹だけが異様に火照りだし、出産の合図だと 王子が慌てた顔をして担がれ分娩室まで運ばれた。