• テキストサイズ

この先はアダルト作品を取り扱い、⓲歳未満の方は閲覧禁止です。

第2章 「先輩♀と同僚♂の不倫現場に遭遇した結果」


「はあ…」

 あれが世の中でいう"不倫"
 嫌なものをみせられた気分で夜も魘され、朝から仕事も手に付かない最悪なコンディション。

「さん。溜息ばかりついて大丈夫?」

「ぅへ?!」

 しっとりと落ち着いた音色の声。
 屈んだ時に透き通るようなサラサラな横髪が落ち、耳にかけるとキラリと光る結婚指輪が目に入る。

「だ、大丈夫ですっ!何も心配はございませんっ!」

「そう?なら良いんだけど。困ったことがあったらいつでも何でも相談して頂戴ね」

「はいっ!お気遣いありがとうございま…す…」

 勢い突き破った声を出して後半徐々に萎んでいく。
 一番年下から昇格したというのにお転婆な真似をしてしまった。

 可愛い後輩ちゃんに見られたら面目ない。

「先輩っ。コピー取ってきました!」

「うん、ありがと。じゃあここに座って。さっきの話の続きになるんだけど…──」

 今は仕事に集中しなければ。
 可愛い後輩ちゃんを一人前に育てなければ。

 憧れの先輩のように憧れる先輩になりたい。

 あの強烈な現場は忘れよう。
 墓まで持っていく覚悟で。
 先輩は先輩。
 同僚は同僚。
 なにもなかった。
 なにも見てなかった。

 今後のため、未来のために、それが一番いい。
/ 264ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp