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第9章 「初めての海外旅行!inフランス」


 突然 が姿を消した。
 エッフェル塔の灯りでも夜の街は暗くてよく見えず、不安になってあちこち目を配らせる。

「えっ、えっ、えっ」

 周りに人がいて大きな声を出すのは恥ずかしい。
 けど道行く人に をみたのか聞くこともできず。
  は何処に消えてしまったのか。
 スマホを取り出して、 に向けてメッセージを発信する。

「えっ、どうしよう。既読付かない。電話?電話っ」

  がいないと生きていけない。
 ホテルの場所だって自分一人じゃ行けない。
 タクシーの乗り方だって横で見てたけどどうやっていいのかさっぱり。

 待つのは"死"あるのみ。

 何度もスマホを鳴らすが近くに音はない。
 ちゃんと繋がってる。
 でも、なんで出ないの?
 どうして?

「 ちゃん…っ」

  に何かあったのかもしれない。
 自分がエッフェル塔に夢中になっていたばかりに何らかの事件に巻き込まれた。
 横に居たのに全然気付かなかった。
 最悪だ…。

「えっ、と……えっと、どうすれば…」

 落ち着かなきゃいけないのに頭が回らない。
 頭を回さなきゃならないのに頭の中が真っ白になってゴチャゴチャになる。
 次第に呼吸も乱れてきて嫌な汗が流れ落ちる。

『サバ?(大丈夫?)』

「さかな?」

 心配するような顔つきで話し掛けてきたのは高身長のイケメンパリ男子。

『Do you speak English?』

「のっ、ノー!ノーイングリッシュ!!」

 "助けてほしい"けど言葉が出ないし単語も出ない。
 頭がパニクっていてジェスチャーや目で"行かないで!"と訴えると、パリ男子は頭を縦に振って生活感のあるアパートメントに案内してくれたのだった。
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