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第8章 「万引きしたらハメ撮りされた」


 庇ってくれるとは甘い考えだった。

  は穏やかな口調で手のひらを見せてきた。
  は味方ではなかった。
 真面目すぎる故に見逃してはくれないのだろうか。

「 くん…」

「ん?」

「お母さんに…言うの…?」

「そうだな。こちらには報告義務があるから、を特別扱いなんてできない。は成績も良いし、真面目に委員会活動もしてたからすごく気が引けるんだけどそうしなきゃならないんだ。お母さんにまず事情を説明して、学校側に連絡するかはその時に話し合おう」

「………」

 学校側は阻止できる可能性もあるわけで、親には絶対に報告しなきゃならないらしい。
  は義務を果たそうとしてくれている。
 なにも敵になったワケじゃない。
  を信用して、スクールバッグの中からスマホを出して手渡す。

「ありがと。あ……店長呼んでる。ヘルプ行ってきます!」

「えっ、 くっ……」

 手渡したスマホを に渡して行ってしまう。
 またこの男と二人きりになるのは心持たない。

「パス教えろよ」

「……あの、」

「何回も言わせんな。4桁のパスワード」

「………1、」

 教えたくなかったけど教えるしかなかった。
 これ以上、相手をイラつかせるわけにはいかない。

「おー開いた。アイツ入ってきた時はビビったけど、俺もそこまで鬼じゃねぇ。親に連絡されたくないなら今此処でオナニーして見せろ」

「!?!?!?」
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