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第6章 「レディース総長とロン毛隊長」



「お守り何個も持ってたら神様がケンカするって聞くよ」

「喧嘩上等!!俺が信じて持ち歩いてりゃ何の問題もない。だろ?」

 信じる心は自分次第。
 己の強い信念がある は大切に写真をしまい、ポケットに突っ込む。

「にしても片付かねぇな。全部捨てちまうか?」

「必要なものとそうでないもの分けてるんだけど…、ってゆうかほとんどアンタのモノだよ!!」

「俺荷物運び兼子供の世話。だもんなぁー♡」

 胡坐を掻いて子供と戯れる 。
 子供たちも父親に相手にしてもらい、嬉しそうにキャッキャとはしゃいでいる。

「引っ越し早々ケンカしないの。困ったら後でフラッと取りに来るんだからそのままで良いわよ。要らないものだと思ったら私が勝手に捨てて置くから」

「全然片付けられなくてすみません…」

「気にしないでいーのよホント!でもイイ部屋じゃない!よくあんな素敵なところ見付けてきたわねっ!」

「ダチのツテがあってな。前々から相談しててこっから近いしどうだって紹介されたんだ」

 そんな話まったく聞いてなかった。
 引っ越ししたいとお互いに思っていても行動には移さず、 もそんな調子だからこのままでも…と思っていたが、まさか がこんな良い新築物件を持ってくるとは思わなかった。

「ここの古臭い団地より断然キレイだし、私もついて行きたくなっちゃうわ」

「いつでも来いよ。つっても子供預けにこっちが来るんだけどな」

「保育所も託児所も探したんですけどどこも満員で…」

「遠い所だと大変だしそこは割り切るしかないわ。私もサポートできることがあるなら精一杯手伝わせてもらいたいの。この子たちもお利口さんでママとパパの言うこと聞いてるもんねっ」

 すると子供たちは勢いのある返事をする。
  の母は本当にいい人だ。
 感謝してもし足りないくらいお世話になっている。
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