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第6章 「レディース総長とロン毛隊長」
「頼んだぞ。 」
「はいっ…!!」
「っつーことでは家までお持ち帰りさせてもらう!」
「ちょ、その言い方…」
悪ノリが止まらない 。
仲間たちはヒューヒューと黄色い声援を飛ばし、肩を担がれて の愛車であるバイクに跨る。
「ほいヘルメット」
「ノーヘル止めな、んぷッ」
ちゅっ♡
「いっただきー♡」
「調子に乗んなっ!」
「じゃあ誕生日プレゼント、ヘルメットで頼むわ!目指すはカップルホテル!!ネオンの街へレッツゴー!!」
「どこにそんなお金…!」
「ははっ!いつか抱きてぇな!海見える場所で!」
ドンッ、ブロロロロ…
笑いながら走り出す のバイク。
どんなに傷だらけの顔になっても真摯に見つめてくれる男前。
の背中に抱き付き、温かな体温を感じる。
「だいすきだよ。 」
「んー?なんか言ったか?」
「風が涼しいね!」
「おう!ちょっと遠回りして帰るか!」
「そうだなっ!」
***
家の中の片付けをしていると思い出の写真が出てきた。
うんこ座りをした番を張っていた頃の厳つい写真。
「ハハッ…懐かしいな。その格好」
「 もあった?昔の写真」
「俺はいつもぶら下げてる」
そう言って車のキーと一緒にしてあるお守りの中を見せてくれた。
「アイツらは俺の"宝"だからな」
「うん、そうだね」
はと違う理由で暴走族となった。
居場所を求めるのではなく、喧嘩に命を懸けるような強い情熱があったチーム。
それが たちが創設した 。
「んでこっちには家族の写真」
「!!」
の心を読んでいたかのように見せてくれた家族写真。
そこにはや二人の間に生まれた子供、 の母と一緒に旅行に行った写真が入っていた。
憎めない笑みを零し、も釣られるように笑ってしまった。