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第6章 「レディース総長とロン毛隊長」
二人してボロボロと泣き崩れ、ポスッ…と最初で最後の握り拳を の肩にあてる。
「それでいーんだよ。ばか野郎ぉ…っ」
「誰にも渡さない…っ」
「うん…知ってるんだよ。私の…負けだ…、完敗ですっ」
は自分の袖を引っ張ってゴシゴシ拭っている。
ただでさえ化粧は落ちにくいのに大切な特攻服が汚れてしまう。
「これ…使って」
「総長…女子力…。なんでこんなの持ってるんですかぁ…」
「 のお母さんが」
これ持っておきなさいって渡された。
手を洗ったら髪みたいに自然乾燥で良いかと思ったが、いいから持っておきなさいと言われて持たされた花柄のハンカチ。
「 さんの家にいるって、本当すか…?」
「それは本当。けどセックスはシてねぇよ。キスは我慢できなくて俺からシた」
「っ」
突然近付いてきて腰を屈めた 。
「アンタ、いつから居たのよ…」
「えーっとぉ、ちょっとイイっすか?みたいな所から」
ほとんど序盤じゃねーか。
あの時もそうだった。
リンチされた時もやり取りを見ていたかのような知った口を聞いていて、実は性悪なんじゃないかと疑いたくなる。
「っていうのは予測。悪かったな。俺も早く挨拶しに来ればよかった。がウブったらしいの面白くて長引かせすぎた」
「おもッ…しろ…ッ」
聞いて呆れた。
不意にちょっかい出してくるのはそういうことだったのか。
オモチャにされている気はしていたが、男の考えいることなんて分からないし、 の場合、終わったと思っていた話をポッと話し出す傾向がある。
「はぁぁー…。なーんだっ!はじめから私の入るスキなんてなかったんですね!」
「まあそーいうことっ!は俺が惚れた生涯の伴侶だからな!」
「!?!?!?」
生涯の伴侶。
いきなりブッ飛んだ単語に同様、周囲は唖然としていた。