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第6章 「レディース総長とロン毛隊長」
その後、改めて告白され と付き合うことになった。
居場所のない汚い家には帰りたくなくて、仲間と過ごす時間よりも や の母と一緒に居るほうが居心地の良さを覚えた。
数か月顔を見なくなって自分の親は心配すらない。
衣食住を共にすることでは新たな自分の居場所を見つけ、同じ生活空間に入り浸っていた。
「姐さん。ちょっとイイっすか?」
「なんだ」
「男……デキたんすか?」
いつか言わなきゃと思っていた。
掟では「自分の男以外とのセックス禁止」と書かれていても交際に関しては自己申告制。
深い絆はあれど人間誰しも隠しゴトの一つや二つはある。
聞いていたメンバーの一人だけでなく、たむろ場に集まった4人全員が同じ目をしていて、前々から感付いていたのだろう。
「隠してるつもりじゃなかったんだが…スマン。恥ずかしくて言い出しにくかった」
「それは全然気にしないでください。むしろ総長はウチらん中で一番奥手だし、急に付き合い悪くなったからちょっと心配になって。コイツらと話してたらそういうことかなって思ったんです」
「時期って7月頃っすか?」
「あぁ…迦羅不瑠の連中に絡まれた時、偶然、助けられてな。それもちょっと誤魔化した」
「あの野郎、総長一人をリンチしやがって」
迦羅不瑠を見かけた時、決闘を申し込んだが即効断られた。
奴らの前では名乗らなかったがの背後に がいることを感じ取り、手を出す気にはなれなかったのだろう。
今この瞬間だって がほかの連中と殴り合っている可能性もある。
「で、相手は誰なんです?」
「ウチらの知ってる人っすか?」
「たぶん…名前聞いたら分かる。有名人だから」
「えっ、それってまさか…──」
自分達と同類の暴走族集団。
地元じゃ知らない奴らはいない。
「 ●番隊隊長、 。一か月前から付き合ってる私の男だ」