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第6章 「レディース総長とロン毛隊長」
「おーい。学校どうすんだ?」
「………ん」
布団で丸まった姿を間近で見られる。
ビクッと此処はどこだ!?と無数に飛んだ記憶を結び、目の前にある の顔をみて全てを把握する。
はじめて男の部屋で、ベッドで寝てしまった。
何もシてないけど。
「中学どこ?サボり?」
「……いま何時」
「10時。朝飯かーちゃん作ってったから食べるだろ?」
「!?」
「はは…飛び上がるほど腹減ってたのか?食うの好きだな。ラップ掛かったのそこあるから、それのな」
いつも2~3時間で間隔的に目覚めてしまうのに長いこと眠っていたことにも驚き、更には自分のために朝食を作ってくれたという事実にも驚く。
「た…食べていいの…?」
「食わなかったら俺の晩飯になる」
「………」
「昼前には行けよ。給食にあり付けねぇから」
「うん…。いただきます」
も今起きたのだろうか。
一緒の時間に同じものを食べて、何だか気恥ずかしさすら覚えてしまう。
「テレビつけるか」
「あぁ…」
「面白ェ番組ねーなぁ。この時間殺人ドラマやってねぇし…。給食でなにが一番好き?」
「え?」
自分も殺人ドラマやサスペンスものが好きだという共感から入ろうとしたが、給食の話題に戻る。
は用意してない答えに慌てて給食のメニューを思い浮かべた。
「俺はわかめご飯。振ってから食べる。は?」
「うちのバカな男子どもも振ってた」
「箱に入ってたらシェイクしたくなるだろ」
「それはちょっと分かんない」
「こうやって"見よ!!俺の腰の振りを!!"ってやらねぇ?」
「フッ…もうそれうちの男子じゃん」
「振ってから食べるのが美味いんだろ。今度やってみろよ」
「やだ」
「今日の給食なんだっけなぁ」
そう言って箸を持ったまま冷蔵庫に貼ってある給食のメニュー表を見に行っている。
落ち着きのある男子かと思えば自分と同じ15歳、中学生3年生。
「おっ!!みろよ、今日ミートスパゲッティじゃん!!俺、あのソフト麺の袋も振って食べる!!」
「もはや伝統芸能だな」
この瞬間、年相応だと思えざる終えなくなった。