第6章 スピアヘッド2
貴方size
シンの指示力の速さに感嘆するハンドラー
一番戦歴が長く、死線を何度もかいくぐってきた私達
今更ハンドラーの指揮等、必要性は感じない
けど、先程言ったポイント二○八。
レギオンの襲撃を検知した場合の、最良の迎撃地点
白豚には変わりないが、ただの善良のお嬢様ではないみたいだ
★★
沢山のレギオン達が歩いてくる
ラ『今日も大勢でご苦労だな、レギオンども』
ダ『まぁ、ほとんど"アーマイゼ"だけど』
貴『簡単に倒せるけど、鬱陶しいんだよね』
ハ『"グラウヴォルフ"かぁー。面倒くせぇ』
セ『流石に真面目にやらないとか…』
クレ『あいつ、本当に嫌い!』
カ『"レーヴェ"の銃砲。こっちの倍以上だからな』
ア『簡単にやられちゃうわね…』
☆☆
警告音が鳴る。脚先の振動センサに感、ホロウィンドウがポップアップし、ズームオンする
レーダースクリーンが瞬く間まに敵性ユニットのブリップで埋り、機械仕じ掛けの魔物の軍勢が、侵蝕する影のように廃墟の灰色を塗潰して歩み来る
斥候型"アーマイゼ"
近接猟兵型"グラウヴォルフ"
戦車型"レーヴェ"
"アーマイゼ"の偵察隊がキルゾーンの内に踏込む。
埋伏した第一小隊の前にさしかかり、気づかずに過ぎる
本隊を先導しながら各隊の前も行き過ぎ、最後尾の"レーヴェ"が今、包囲の中に達し檻に入る…
シ『撃て』
シンの号令と同時、担当の箇所に照準を定めていた私達はトリガを引く
初撃は、先頭集団に第四小隊が一斉射、最後尾に第一小隊が背後から砲撃。
脆弱な"アーマイゼ"と"レーヴェ"が頽おれ、即座に戦闘とう態勢を取った〈レギオン〉の隊列に残りの全機が放った砲弾が突き刺さる。
炸裂や轟音、引きちぎられた金属片とマイクロマシンの銀色の血が黒炎を背景に飛散
同時に二一機の〈ジャガーノート〉が射撃位置を離脱する