第55章 さよなら7
レーナside
ハ『なぁ。ここってこのまま行って良いのかな、不発弾出てたよな?』
貴『地雷原みたいなものだしね。シン、迂回路はすぐ見つかる?』
シ『近くにレギオンと遭遇しそうな所はない、どこでも選べるけど…不発弾?』
セ『歩きながら話すよ。ていうかシン、本当に周り見えてなかったんだ』
そう言いながら、全員がジャガーノートにて動き始める
レーナ「…待って…っ待って下さい!置いて行かないでっ!」
ラ『ああ、良いなそれ。そうだな、俺達は追われるんじゃない…行くんだ、どこまでも。行ける所まで』
レーナ『っ!』
ガタ
皆さんが、段々とパラレイドが通じない場所まで行き私は途切れない場所まで走り続ける
クレ『夜ご飯どうしよっかー。初日は私、せっかくだから豪勢に行きたいよね!』
ハ『俺も!』
貴『今から、狩りに行くのは流石に辛いんだけど…』
セ『だよね、今日はもう疲れたから寝たい…』
_追いかけても、少しずつ離れていく
セ『それじゃあ明日の目的地は、あの建物って事で。時間もあるし何か賭ける?』
ア『そうね…明日の夕飯の当番とかどうかしら?』
シ『…賭けは構わないけど、俺かクレナがその当番になっても文句は聞かないぞ』
クレ『ちょっと!?』
貴『この賭け止めよ、無理だ』
ダ『それが賢明な判断だな』
_ただただ、パラレイド越しで会話を聞くのが辛かった
貴『…?…これ、花?』
ダ『綺麗だな、何の花だろ』
セ『ちょっと歩いただけで、花びらが散るよ』
ア『花吹雪みたいで綺麗だけど、少し寂しくもあるわね』
セ『自由になっていきなり、良いものが見られたよね』
_追いつけなく、私だけが置いていかれる
ラ『…ちょうどこの辺りが、共和国管制範囲ギリギリ。86区とその外の境ってトコだな』
シ『ああ。ようやく、ここまで来られた。等々ここに行き着いた。86区の、俺達の生きる世界の戦場の外に』
レーナ「…っうう…っ」
シ『…少佐。先に逝きます、少佐』
レーナ「っ!!」
その声を最後に、同調が全員から切れた。
もう二度と、皆さんと会話が出来ない。
私はその現実に、崩れながらしばらくの間泣き叫んだ…