第25章 本当の名前を6
レーナside
レーナ「…あの、もし出来るなら、直接全員に謝らせていただけないでしょうか?」
シ『では、繋がせましょうか』
レーナ「え、い、今ですか!?い、いえ大丈」
シ『少々お待ち下さい』
プツ
遮るように切るアンダーテイカーに啞然、繋がる時間まで何を言われようと覚悟を決めていた
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貴方side
夕御飯を食べ終え、ハルトとダイヤとトランプをしていたらシンが居間に入ってきた
どうやら、ハンドラーが話しがあるらしく繋げてきた
ハン『戦隊各位。昨日も、これまでも…本当にすみませんでした』
全「…」
レーナ『私はハンドラー、ヴラディレーナ・ミリーゼです。
貴方達を人として扱って居なかった、それを自覚もして居なかった…拒絶されて当然の振舞いでした』
貴「…」
レーナ『…それでももし、まだ答えていただけるのなら、今からでも名前をっ…』
セ「いや…もう"シン"から聞いてるんでしょ、面倒くさ……!あ…」
レーナ『…伺っています。ですが、皆さん本人から聞いたわけではありません』
うっかりシンの名前をこぼすセオに、私達は秘かに笑う
セ「…余計な事するからっ」ボソ
シ「後悔してたろ。内容はともかく、言い方を」
セ「…」
数秒無言になりながら、セオはダーツをしながらある事を語る
セ「………僕のジャガーノートのマークは笑うキツネなんだけど…これ、人から受け継いだんだ」
レーナ『…それは…?』
セ「最初に配属された隊の戦隊長だった。馬鹿みたいに陽気で明るくて」
ダンッ
セ「元軍人で馬鹿みたいに強くて」
ダンッ
セ「アンタとおんなじアルバだった」
ダンッ
セ「86だけ戦わせるなんておかしいって、最前線まで戻ってきた物好きでさ。
大嫌いだったよ。でも、最後まで帰らなかった…帰らないで、死んだ」
キツネの隊長さんを語る彼は、悪態を付きながらも声音は優しい
セ「他のプロセッサーを守ろうとして、新刈りを受けて死んだ。別に、隊長と同じ事をしろとかじゃないよ。
ただ壁の中にいる以上、アンタは僕達とは対等じゃないし、アンタを仲間とは認めないって、それだけ」