第14章 死にたくない5
貴方side
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夕食後、いつものように皆で寛いだり遊んだり話しをしていた
いつものように、新しいハンドラーが繋いできた。片耳で聞きながら膝に乗せたクロを撫でていると…
ダンッ
クレ「っ…」
机を叩きながら、部屋から出ていくクレナ
ハン『…?あの、どうかしましたか?』
シ「ああ、ネズミが出ただけです」
ハン『ネズミ!?』
セ「…適当すぎでしょ」ボソ
心配な私は、レイドを切りながら彼女の後を追いかける
☆☆
廊下
クレ「…」
貴「クレナ…」
クレ「……っはぁ……何であんな女と毎晩毎晩っ。皆と過ごせてる大切な時間なのに……明日死んじゃうかもしれないのにっ!!!」
ハンドラーに対しての不満を、叫びながら伝えるクレナ
貴「今だけさ。そのうちあっちから繋いでこなくなるよ、お互い暇つぶし」
今までだってそう。ハンドラーは、シンに…死神には耐えられない。
本当の異名を、まだ知らない。すぐに辞めるだろう
クレ「…でも、白豚なんかに気を遣ってやる事なんてないんだから。
シン、あんなのとっとと壊しちゃえばいいのに」
貴「…クレナ、シンだって好きで使ってるんじゃないんだよ。
シンにそれ、言える?気に食わないからそれで壊してくれって、本人に言える?」
クレ「………ゴメン」
言い過ぎたのか一言謝る彼女の頭を撫でる
クレ「…でも、やっぱり許せない。アイツら白豚はパパとママを殺した。ゴミみたいに、射的の的にした。
レイカだって……許せないでしょ?」
貴「……そりゃね」
私とクレナは、白豚に家族を殺された体験がある
彼女の気持ちは、一番理解出来ていた。
ずっと1人だった気持ち、人の醜さへの感情
特にクレナは、目の前で嬲り殺されたのを見た為どんなハンドラーが来ても…簡単に心を許さないだろう
クレ「白豚は皆クズよ。絶対、許さない」
そう言いながら皆の所へ戻るクレナ、その後を追う私