【呪術廻戦】Gentil Infection【五条悟】
第2章 五条から恋人への感染
──翌日。
ピピピピ…、と寝起きに体温を計る。それは完全に通常の体温で頭痛も無く、吐き気も寒気もない完全体に戻っていた。
これには万歳せざる負えない。甲斐甲斐しく恋人に世話をされて一日で復帰。もーのおかげで今日は出勤出来ますねぇ~……いや、真面目に仕事するとは言って無いけど。
「っしゃー!完全無欠、五条悟君の復活祭よっ!ほら、祭りに乗り遅れるよっ!?起きて起きて!餅とか撒いたり撒かなかったりするよっ!」
隣で寝てる彼女を揺り起こす。ちょっとだるだるとしたパーカーのをぐるん、と正面を起こさせれば違和感。昨日の自分のような光景、デジャブ。
『う~…あったま痛ぁー…あっついし、これ悟の風邪感染ったわー…』
汗をかきかなりだるそうなを見て、ピンと閃く頭。何かしてあげたい、が今の状況に当てはまる。
これは昨日看病されたから今度は自分が看病する側になれば良いんじゃね?自身の手の平で拳をトン!と叩いてそうだよな?とひとり納得出来た。それこそ恋人同士でやれば更に深まるものもある。
「自分で風邪を術式で治さないでよ?今度は僕がを看病する番だから」
額に自身の拳を乗せ、うっすらと開いた目。結構辛そうに見える。普段強気な彼女のか弱い一面を見てしまった。
『……マジで言ってる?』
「うん、本気と書きましてマジと読む、マジです。というかもー!呪術師たるもの体調管理しっかりしないといけないでしょー?何風邪引いちゃってんのー?」
『ブーメラン、悟ブーメラン刺さってるよ』
「うんっ知ってるよー?……昨日はマジで助かった。
じゃっ、まず体温ねー、ほら計りますよー?」
体温計を持って腋に差し込もうとすると、僕の手からさっと取られて自身で計りだす。
ええー?と思わず口を尖らせちゃった、やらせてくれないの?結構手強いぞ、この子!
『じゃあ、分かった。今日は休むよ、"先生"。休みの報告は私からは以上です。
悟、あっついから濡れタオルを持って来てくれたらありがたいんだけど』
「あー、うん。うんやるやる持ってくるよ?僕だってそれくらい出来ますよ?」