【呪術廻戦】Gentil Infection【五条悟】
第2章 五条から恋人への感染
「とりあえず一回学校行ってくるからねー、お粥作ってあるけどもしも戻るまでにお腹減ったら食べるんだよ?……聞いてる?」
『…ん』
頷いて目をぱちぱちと瞬いて、そのまま閉じる瞼。
昨日の僕も多分、が何か言っていただろうに寝ていたんだろう。こんな感じに弱々しく感じるものなんだなー、と頭を撫でた。
「……じゃあ、ゆっくりとおやすみ、」
少し汗ばんだ額に口付けて僕は部屋を後にした。悠仁達には風邪で休みですと伝えないとなぁ……。
──お昼を少し過ぎた頃。
まさか課外学習があるとは思ってなかったじゃん。そりゃあそうか、昨日僕休んでたし連絡もに行かなかった。
もしも昼までに帰れなかったら硝子に電話しての様子を見てもらう事として、今回1年の3人にはめちゃくちゃ頑張って頂きました。
出先という事もあって、薬局に寄ってもらって薬や飲み物やパウチに入ったゼリー飲料を買っておく。熱が下がっていて、薬が要らないレベルならば良いのだけれど……と早足で寮へと向かった。
「ただいまー…、、寝てるー?」
玄関を開けて声を掛けても無反応。これ以上は騒げないか、寝てたら起こしちゃって可哀想だし。
物音はなるべく立てずに部屋に上がって、ビニールのがさ、という音で立ち止まってそれをなるべく揺らさないようにそっとベッドまで足を進めた。
ぐっすりと眠ってるみたいだ。僅かに上下する掛け布団。額に張り付く髪。昨日はに冷えた濡れタオルを乗せられてたっけ。今回、僕がそれをやるからね、とそっとに触れれば。
「え。」
結構熱いな、と座卓の上に置いてある体温計を取る。電源を入れながら掛け布団を捲った。
「……ごめんね、ちょっと熱計るから、」
随分と深い寝息。僕もここまで彼女に好き放題されたのかな、と思いながら寝たままのの体温を計る。片手でしっかり体温計を挟ませながら机の上の濡れタオルで顔の汗を拭く。周りを見た感じだと朝の僕が注いだ分は飲んでいる様子だけれど……。
かなり、苦しそうだな……。酷く弱って今にも死んでしまいそうだ。
ピピピ、という音でその寝顔から体温計のある場所へと視線を移し、挟んだ腋から体温計を取り出し横へと倒した。