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テイルズオブヴェスペリア フレン夢

第3章 学術閉鎖都市アスピオ~シャイコス遺跡


「にべもないわね」
「笑い事ではないぞ!」
笑うと怒るソディアに挟まれてフレンは心中で頭を抱えた。
確かに変わり者と言うか研究者気質と言うか、とにかく人の話を聞くタイプではないようだ。
例え扉を破壊したところで彼女が協力してくれる可能性は限りなくゼロだろう。それに相手が少女であるため、ヘタに騒がれるとこちらが圧倒的に不利になる。
「もう一人は?」
も同意見のようでもう一つの選択肢を提示する。
「それが、既に遺跡にいるらしい」
「都合がいいわね。シャイコス遺跡はここより更に東、高台の上にあるわ。1000年前の古代文明のものよ」
それならば急いだ方がいいだろうと三人はすぐさま巨大洞窟の外へと向かった。
シャイコス遺跡に着いた小隊はフレンの指示で組を作り盗賊団討伐を開始した。
フレンら三人は魔導士を探したが姿は見えない。
外見は細かくは聞いていないが、アスピオの魔導士は専用のローブを被っているので見逃すことはないだろう。
「入れ違いかもしれないな」
フレンが結論を出すと騎士たちが数人の魔導士を荒縄で縛って引き連れてきた。
「小隊長!盗賊を捕縛しました!」
「魔導士?内輪揉めか?」
「いえ、格好だけのようです」
騎士の一人が奪ったらしい汚れた武器を見せる。
「貴様たちの目的は何だ!他にはいないのか!?」
ソディアが詰問するが男たちは答えない。しかも彼らはローブを着て魔導士に扮していた。目を逸らすためか罪を擦り付けるためか、どちらにしても安易な犯行ではないようだ。
「アスピオの騎士団詰所へ連れて行ってくれ、私たちもすぐに行く」
騎士と盗賊たちを見送るとフレンは周囲を見回した。
「は?」
盗賊たちが連れられてくるまで視界の片隅にいたはずだが、今は白銀髪の影も見えない。
「あの女……いつの間に!」
更にいきり立つソディアを宥めてフレンはを探しに一人で奥へ進んだ。
まだ魔物が残っているが近づかなければ襲ってこない。
倒れた柱を乗り越えた更に奥に彼女は佇んでいた。
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