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テイルズオブヴェスペリア フレン夢

第8章 ギルドの巣窟 ダングレスト


森からもう少しで抜けるところでフレンが馬を止める。
「ソディア」
「はい、何者かが潜んでいるようです」
二人の言葉にはっとしたウィチルが体を小さくする。
フレンは彼にヨーデルから預かった書状を持たせていた。
「赤目みたいね」
の言葉が確かならば狙いは自らの命だろう。
「森で戦うのは不利だ。一気に抜ける」
ウィチルがソディアの馬に乗るのを見て、を引き上げる。
僅かに眉根を寄せた彼女と、浮き足立つ馬を交互に見やる。
「すまないが、今回は我慢してくれ」
「わかってるわ。その代わり優しくしてね」
「善処する」
馬術にさほど自信はないが、それは心の内にしまっておいて手綱を引く。
「先行する!ソディアは最後尾を!!」
「了解!!」
ソディアを先頭とした小隊の返礼に頷いて走り出す。
影が動くのを察知して剣を抜くと黒い人影が落ちてきた。
叩き落してそのまま前進する。
後方でも喧騒が聞こえるが振り返らずにフレンは剣を振るった。
「森の終わりが見える……駆け抜けるぞ!」
返ってくる声を頼もしく思いながら馬の横腹を蹴る。
胴体に回された腕が強くなったので非難しているのかと思えば、何か予感のようなものがして上体を反らした。
ヒュン、と何かが空を切り裂く音がして喉元に僅かな違和感が残る。
触れてみれば焼け焦げたような痕が残っている。
「い、今のは!?」
「銃みたいね」
殺傷力は高いが、その分扱いが難しい武器である。
ギルドでも武器としているのはごく一部だ。
「大分相手が絞られてきたわね」
「ここで相手にするのは無理だ。このまま行くぞ!」
振り返りもせず、フレンは突っ切った。
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