• テキストサイズ

テイルズオブヴェスペリア フレン夢

第7章 新興都市 ヘリオード


本部に戻り小隊に今後の予定を告げると宛がわれた部屋に入る。
そこにはソディアとウィチルがいた。
物凄く嫌な予感がして周囲に視線をやる。
「なら呼び出されたと言って出て行きました。」
そしてソディアの報告に安堵する。恐らくはアレクセイ騎士団長だろう。
「てっきりふらふらと出て行ったのかと……」
ここは帝国領であるとはいえ、管理しているのはフレンとも折り合いの悪いキュモールである。あまりが喜びそうな場所ではないし。
少しずれたことを考えて、二人には細やかに先ほどのことを報告する。
ユーリの恩赦についてはソディアは余り良い顔をしなかったが、意義を申し立てるようなこともしない。にはウィチルが伝えるという申し入れを受け入れてフレンは少し休むことにした。

キュモールによってユーリ一行がヘリオードに連行されてからはそれまでが嘘のような慌しさであった。
シュバーン隊に移されたユーリの大小さまざまな罪はすべてヨーデルとエステリーゼの名の下に赦免され、そのエステリーゼは無事帝都に戻る手はずになった。
ユーリと一緒にいるほうが彼女のためになるとフレンは考えているが、今は皇位継承で揉めているのだから致し方ないだろう。
そしてヘリオードの結界魔導器の暴走だ。
リタとエステリーゼの知恵と能力で最悪の事態は免れたが、被害も出た上にまだ安全とは言いがたい。
エアルの影響を受けやすいも不調で、にもかかわらず
「古い友人に偶然会ったから」
と出歩く始末だ。
心配したことを伝えると面食らっていたが、いい加減彼女も仲間であるのだと自覚して欲しい。
あからさまにため息をつくとソディアがやってきた。
「隊長、団長閣下がお呼びです」
おそらくは次の任務だろう。
も理解しているのかやや皮肉げに微笑んでみせる。
「じゃあ、これでお別れかしら」
「帝都に戻るまで一緒じゃないのかい?」
驚いて言えば両肩をあげてわからないことを示す。
「それはこれからのあなた次第ね」
期待しているわ、とそうは感じさせない口調で言うに曖昧に返事をしてフレンは部屋を出た。
/ 47ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp