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テイルズオブヴェスペリア フレン夢

第5章 港の街 カプワ・ノール


密かに騎士を準備して執政官の館へ続く橋に進むとが待っていた。
「首尾はどうなっている」
ソディアが尋ねると彼らは地下へ子どもを救出に行ったこと、間もなく魔導器を見つけ出すことを伝えられた。
途中で胡散臭い中年がいた、と言っているが直接影響があるとは思えないので頭の隅に置いておくに留める。
「突入のタイミングはどうしますか」
じっと屋敷を見つめていたフレンはひとつ頷いて言った。
「今でいい。行くぞ」
「早くはありませんか?」
慎重性を促すソディアと心配そうなウィチルに首を振って否定する。
「彼らに無理はさせられない。、門番に口実を作れるか?」
「だんだん手荒くなってきたわね」
「ここで失敗するわけにはいかない」
言葉の割には楽しそうなにそう応えるとそれもそうね、と頷いて塀の上に飛び乗った。
「きっと誰かが窓を割ってくれるわ」
彼女の言葉に黙って頷いて見送る。振り返るとソディアはやはり複雑そうだ。視線に気づいたのだろう、姿勢を正して頭を振る。
「執政官を押さえるのが優先です」
「ボクが行ってもいいくらいです」
騎士であるソディアに比べて立場も発想も自由なウィチルが鼻息荒く言う。
それに少し笑ってフレンは号令を掛けた。
門番として雇われた傭兵二人はフレンたちを見て嘆息する。
「騎士サマよぅ、何度来ても同じだぜ」
「執政官殿はお忙しいんだよ」
相変わらず門番とは思えない口調である。傭兵であるにしても執政官の部下だという自覚がないのだろうか。しかしそれを正すつもりもない。
「手配書で見た窃盗犯が、執政官邸を狙うとの情報を得た」
新しい情報に二人は顔を見合わせる。寝耳に水だろうが、こちらは構わない。
「悪いが今のところは何も」
傭兵が言いかけたまさにそのとき、女性の悲鳴と同時に真上の窓が内側から割れ飛んだ。
「な、何だぁ!?」
「遅かったか。ソディア!」
「これより騎士団の有事特権を行使する!これはあらゆる状況への介入が許可されるものである!」
「な、何だって!?」
「突入!」
フレンの合図と同時に隠れていた騎士が一斉に動き出す。
彼らには本来の目的をすでに伝達してある。
フレンたちは三度ラゴウ執政官の屋敷に立ち入った。
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