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テイルズオブヴェスペリア フレン夢

第5章 港の街 カプワ・ノール


宿に戻っても重苦しい雰囲気は続いた。
ソディアとウィチルでさえも苛立ちを隠せていない。
フレンは机についた両肘を支えに頭を乗せたままじっと考えていた。 そこにとユーリたちが騒々しく入ってきた。
「、貴様何故そいつらと!?」
「入口で偶然会っただけよ」
ユーリはのことは触れずフレンを見下ろした。
「相変わらず辛気臭い顔してるな」
「色々考えることが多いんだ。君と違って」
軽口が挨拶だと重々理解しているのだが流石のフレンも軽く流せる心持ではなかった。ユーリはフレンの反応に少し考える仕草を見せた。
「また無茶をして賞金額を上げて来たんじゃないだろうね」
「執政官とこに行かなかったのか」
フレンの皮肉を無視して本題に入る。仕方なくフレンは先ほどの出来事を話した。
「でも、そりゃそいつの言う通りじゃねえの?」
全てを聞いたユーリの反応にソディアは噛みつき、カロルが呆れたように問いかける。
「ユーリ、どっちの味方なのさ」
「敵味方の問題じゃねえ。自信があんなら乗り込めよ」
これにはソディアとウィチルも同意見らしく黙り込んでじっとフレンを見た。しかしフレンは首を振ってその意見を否定する。
「いや、これは罠だ。ラゴウは騎士団の失態を演出して評議会の権力強化を狙っている」
その言葉を聞いてエステリーゼが僅かに反応した。
「今、下手に踏み込んでも証拠は隠蔽され、しらを切られるだろう」
「ラゴウ執政官も、評議会の人間なんです?」
「ええ。騎士団も評議会も帝国を支える重要な組織です。なのに、ラゴウはそれを忘れている」
ラゴウだけではない。評議会も騎士団も多くの人間がそうだ。それを知ってユーリは騎士団を辞め、フレンはそれでも食らいついている。
ユーリにも思うところが話題を変えるように結論付けた。
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