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テイルズオブヴェスペリア フレン夢

第5章 港の街 カプワ・ノール


調査執行書を持って執政官の館に赴くと再び応接間に通された。ラゴウは相変わらず傭兵を伴い不遜な態度だ。
「なるほど、確かに正式な書状のようですね」
「では」
逸る気持ちを抑えきれずソディアが立ち上がる。
しかしラゴウは自慢の髭を撫でると首を振ってみせた。
「拒否させていただこう」
「なっ!?」
思いもよらなかった言葉にソディアの体が硬直する。どういうことですか、とフレンも硬い声で尋ねた。
「回りくどいことをせず、魔導器が本当にあると思うなら正面から乗り込んでみたまえと言っているのだ」
もちろんそんな権限など小隊にはない。本当に魔導器を発見し、ラゴウの悪事を暴くことができれば。
フレンの頭はまだ冷静に働いていた。
「……わかりました。帰ろう、ソディア、ウィチル」
「しかし!」
「でも!」
二人の声が重なると同時にラゴウの勝ち誇った笑い声が背中に響いた。
「まだまだ貴公らのような若造共に好き勝手されるほど老いぼれてはいませんよ」
しかしフレンの心は煮えたぎるほど熱く燃えたままだった。
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