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テイルズオブヴェスペリア フレン夢

第5章 港の街 カプワ・ノール


裏路地でユーリとの再会とひと悶着を果たしたフレンはエステリーゼを連れて宿屋に戻ってきた。
彼を置いてきてしまったがひとまず赤眼フードは撃退したのだし、となれば彼女を安全な場所へ保護するのが優先だ。
「随分と騒々しいお帰りね」
「すまないが場所を貸してくれ」
後ろにピンクの人影を見つけたは意味ありげな笑みを浮かべて了承した。
「私は出て行ったほうがいい?」
「いや、あなたに聞かれて困る話ではない」
というとは微妙な顔をしてそのままベッドに腰掛けた。
困惑するばかりのエステリーゼにまずは紹介をする。
「エステリーゼ様、彼女は協力者のです。、彼女が、」
「評議会推薦の次期皇帝候補エステリーゼ・シデス・ヒュラッセインね」
「はい、よろしくお願いします」
礼儀正しく頭を下げるのを見て、再びフレンに視線を戻す。
フレンはエステリーゼに椅子を勧めると自身も反対側に座ってようやく一息ついた。
それからまずはエステリーゼの話を聞く。
評議会側の軟禁、フレンへの追っ手、ユーリとの出会い、下町の水道魔導器、ハルル、アスピオ、シャイコス遺跡、エフミドの丘、そしてカプワ・ノール。
芋蔓式でユーリの犯した罪についても聞いた。
「でも、追っ手のことをフレンは知っていたんですね」
「彼女から聞きました。後のことは我々にお任せください」
しかし、と言いかけたのを制して扉に視線を向ける。
エステリーゼもそれに習うとノックと同時にユーリと少年、そしてあのリタ・モルディオが入ってきた。
「用事は済んだのか?」
挨拶もなしに言うのに苦笑いする。エステリーゼが小首を傾げて見せるだけで理解したらしい。
「そっちのヒミツのお話も?」
「ここまでの事情は聞いた。賞金首になった理由もね」
頷いて肯定するとエステリーゼも立ち上がった。
「まずは礼を言っておく。彼女を守ってくれてありがとう」
「あ、わたしからもありがとうございました」
「なに、魔核ドロボウ探すついでだよ」
ユーリの言葉は事実でもあるが謙遜でもある。
彼が素直でないことを知っているフレンはそれ以上何も言わず、話題を移した。
「問題はそっちの方だな」
「ん?」
「どんな事情があれ、公務の妨害、脱獄、不法侵入を帝国の法は認めていない」
「ご、ごめんなさい。全部話してしまいました」
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