第8章 君を驚かせたい※
「……ゲーン」
片手に冷気を集めて見せる。
これは私を助けてくれた れいとうパンチ。
せっかくなので触ってみようと手を伸ばせば
ワタワタと離すように手を上にあげられた。
「ゲンゲッ!ゲ!」
「ははは!これじゃまるでゲンガーが
レナくんの保護者みたいだね」
「……どういう意味ですか」
むう、と頬をふくらます。
ゲンガーの手から淡い水色の輝きが失せ
冷気が収まっていくのが分かる。
再度触ろうとすれば今度は嫌がらない。
「いつもよりヒンヤリしてる」
ペタペタと触っているとおもむろに
ゲンガーにべろりと舐められた。
ゾワッと全身に鳥肌がたつ。
「!?……?」
ベロをはし、と掴むとゲンガーは
掴ませてやらないとばかりに
べろべろしだす。