第5章 すてきなあくむ
ピッピたちが集まって眠るのは、
ドラゴンタイプたちが集まる
奥の空間にほど近い通路だった。
クリスタフラワーが淡く輝いている。
もうそろそろ光を失うのだろう。
「ピ!」
ピッピたちが輝く羽を広げると
はばたく事もなく体が浮き上がる。
驚いてしがみつけば3匹のピッピが
私の体を支えてるのが分かった。
通路をゆっくりと抜けると眼下では
グレッグルたちがいつものように
合唱しているのが見える。
飛翔するクロバットとサザンドラの
合間を抜けて天へと上がっていく。
出た場所はハナレの雪原ではなく、
山肌に囲まれた庭のような場所だった。
ビビヨンとユキワラシが集まっている。
険しい山に囲まれているので
天敵が入ってこないのだろうか。
ピッピたちの羽が光を失っていき、
私も地面に降ろされる。
昼だ、見上げればスッカリ明るい。