第4章 望まない休日
リタが手伝ってくれ、
上着を無事に脱げると
ようやく少しだけホッとした。
モモンゼリーはモモンのピンクを
そのまま固めたような良い色で
モモンのコンポートが添えられている。
いかにも女の子の食べ物だ。
なんとかぶきっちょにスプーンを握ると
口のなかにヒヤリと優しい甘さが広がる。
「おいしい!」
「本当?島だからオヤツも限られてて、
モモンゼリー好きだからいつも作ってて
だから上手くなったのかも!」
栄養豊富で美容にも効果あるって!
と自慢げにいうリタはオマセだが
年相応の可愛らしさがある。
「ねえレナさん、
博士のこと嫌いにならないでほしいの」
なるほど、本題はこっちか。
リタはゼリーをつつきながら
おずおずとコチラを見上げている。