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ゲンガー夢

第13章 表裏一体(下)


「レナさん……?大丈夫?
……あの、ごはん置いとくから食べてね!」

「…………」

リタの声が聞こえたな、と思った。
ベッドから動く事ができない。
自分がなぜこんなにもショックを
受けているのか分からなかった。

前から博士に忠告されていた通りに
なっただけだ。ゲンガーはゲンガー。
無理やり人間の都合に合わせさせて
おなかだって空いていただろう。
わかってた事、何も変わってないのに。

開いたままになった
空のモンスターボールを見やる。
"ポケモンを手に入れたがらないこと"
その約束を破り罰を受けたのは私だ。
ただ、それだけ。

「あの……!私たち明日から
休みが終わって実家に帰るの。
……お世話になりました」

「…………」

そっか、みんな居なくなるんだなぁ。
何の感慨もわかないことに
私はなんて冷たい人間なのかと
自嘲の笑みを浮かべる。
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