第4章 【ラキオ】輪の外で[※]
「――ところで、だ。『銀の鍵』の宿主だったってことは、僕の情報も集めたのかい?」
数秒の沈黙の後、ラキオにそう聞かれた
ラキオの特記事項か……と思ったところで、よりによってシャワー室での出来事を思い出してしまい、思わず目を反らした
不審に思われただろうか……
「……一体僕の何を知ったっていうンだい?
そもそも僕は君のことを知らないのに、僕のことだけ知られているなンて良い気はしないな。むしろ不愉快だよ、全く」
沈黙は肯定ととったのだろう
確かに、必要なことだったとはいえ、言われてみればその通りだ
嫌われてしまっただろうか……
どちらかといえば、ラキオとは仲がいいことが多かった
確かに口や態度はヘイトを買うことも多く、あまり褒められたものではないかもしれないが、
その確かなロジックと、言葉の裏に隠れた不器用な優しさを、私は好ましく思っていた
『鍵』はなくなってしまったから
仲の良さはもうわからない
これが最後だろうと思うと、嫌われるのは少し残念に感じた