第4章 【ラキオ】輪の外で[※]
「それで?君はそんなことを聞いてどうするつもりだい?
まさか、僕の持っている『銀の鍵』を盗むつもりかな?」
いや、そんなつもりはない、とラキオに告げた
「……フン。僕が『銀の鍵』を持っていることには驚かないンだね。まあいいだろう
盗む気だったら流石にわざわざこんな風に話題に出したりはしないだろうからね」
座りなよ、と促されたのでラキオの向かいに座った
どうやら話を聞いてくれるつもりらしい
「扉のことまで知っていることから、君はなかなかに詳しいと見える
そして何より真っ先に僕にこの話をした。つまりは僕が『銀の鍵』について知っていることを知っている
ここから導き出される答えは……君自身が『銀の鍵』の研究対象だった、もしくは現在進行系か
差し詰めそんなところかな」
ここで嘘をついても仕方ない
確かに『銀の鍵』を持っていた。
そしてたった今、解放されたことを告げた
……一人の大切な仲間との別れも
「ふーん……。それでさっきから走り回っていたってわけか
――それにしても、その'セツ'ってヤツも随分お人好しなことだね。他人のためにわざわざ別の宇宙に渡って、『鍵』を抜こうなンてさ」
セツは、そういう人物だった
私はあのループの中で、何度だってセツに助けられた――
「……」