第5章 #04 「はじめまして」
--- 轟 side
『へえ、面白いねえ』
後ろから声が聞こえた。
今の状況で余裕なのは敵しかいない。
コイツらと同じように凍らせて、【策】を聞けばいい。
だが、俺の耳には凍る音よりもその氷が潰される音が聞こえた。
振り返ると、雄英の制服を着た少女が、翼を広げて立っていた。
俺の氷は少女を凍らせることなく、彼女の1メートル手前で潰されていた。
『挨拶も無しに攻撃って、なんかこわいな。轟、焦凍くん』
「…誰だてめえ」
『同級生だよ、ひどいなあ』
目の前の少女は笑っている。
まじで、誰だ……?クラスメイトではない。
普通科の生徒なのだろうか。
『それに、有名人じゃない。フレイムヒーロー・エンデヴァーの息子さんだって』
「……うるせえ。親父は関係ねえだろ」
『…かわいそうだね』
「…は?」
『君だけでも救ってあげたいけど、わたしはみんなを救いたいんだ。だから今はまだ救えないんだ。ヒーローになりたいなんて、かわいそう。早く目を覚まさせてあげなくちゃ』
ーーーーなにを言ってるんだ、コイツは。
表情は見えない。
だが不気味な掠れた笑い声だけは分かった。
『じゃあね』
少女が俺を指差した。
と同時に、黒い塊のようなものを投げつけられ、一気に後ろまで放たれた。
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