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君のガラス玉越しに【呪術廻戦】

第5章 夢の行方



 東京都内某区に五条と伏黒はいた。

 五条がとった方法はローラー作戦。伊知地からもらったリストに載ってある呪詛師のアジトを片っ端から文字通り家ごと潰していく。
 突然の五条悟の襲撃に呪詛師たちは逃げる間もなくボロクソにされ、高専関係者に捕らえられていった。


「5軒目もハズレか」
 だるそうに舌打ちする最強呪術師の無双のせいで、伏黒は出る幕がない。

「…中に蓮見がいたらどうするんですか?」
「大丈夫、大丈夫。いたらコレが反応するから。ほら恵、持ってて」

 五条の手の中には黒ずんだガラス玉。それを伏黒に手渡した。
 鈴が身につけていた時はあんなにきれいに翡翠色に輝いていたのに。

「不思議だよね。鈴が持っていないとあの色じゃなくなっちゃうみたいだよ」
「へぇ…」

 そう言われても伏黒は呪物に詳しいわけでもなく、曖昧な返事しか返せなかった。
 それでもぎゅっとガラス玉を手の中に握り込む。

 中途半端に関わって、結局傷つけただけだった。
 ちゃんと謝って、今度は彼女の力になりたいし守りたい。



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