第67章 後悔 ❇︎
しばらく、自分勝手な愛撫とも呼べぬ不快感を与えられ、泰葉の心も限界を迎えつつあった。
嬉しくもなければ楽しくもない。
気持ちよくもない。
でも、反応してしまう身体は既に何度か絶頂を迎えていた。
泰葉はそんな自分が許せず、泣くことしかできない。
(杏寿郎さん…ごめんなさい…ごめんなさい…)
「きょ…じゅろ…さん…」
嬌声の合間に呟かれた名前。
和誓は笑いながら、自身の昂りを取り出した。
和「お前の男か?残念だったなぁ。その男は助けにも来てくれねぇよ。お前は俺に犯されて傷モンだ。」
もう泰葉の頭は考える事もできず、不快感、嫌悪感、そして、杏寿郎への罪悪感でいっぱいだった。
和「すぐに善くしてやる…。」
祐「う、嘘だろ…」
祐一も我慢ならず、己の熱を取り出し自分で対処する。
和誓が昂りを扱き、泰葉の下着をずらそうと手をかけた時。
『こんばんは。そんなことをして愉しいですか?』
鈴の音のような、この場に似合わぬ優しい声が和誓のすぐ後ろから聞こえた。
和「…!!!!!誰だテメェ!!」
し「悪党を許さぬ女医です。」
それは、しのぶだった。
和誓はもちろん、他の男達もいつ入って来たのか、どこから来たのかさっぱりわからない。
和誓は驚きのあまり、昂りをを晒したまま尻餅をついてしのぶを見る。
し「そんな粗末なもので女性達をどうこう言わせようなんて…。頭がおかしいのでしょうか?愛もない女性達に仕方なくチヤホヤされて、哀しくはないんですか?」
和「はぁ?お前に関係ねぇだろぉ!!ぶっ殺すぞ!!」
和誓が凄みを効かせても、しのぶは全く動じない。
それどころか、にこりと笑ってパンパンと手を叩いた。
し「みなさん!お願いします。」
しのぶの合図で入って来たのは、天元の嫁達、カナヲ、蜜璃の5人だった。
『何だテメェら!!動くんじゃねぇ!!』
男達の命令なんて聞くはずも無い。
3人の嫁達とカナヲが女性達に入眠効果のある解毒剤を投与していく。
体の疼きにもがいていた女性達は、パタリと気を失った様に眠りについていった。