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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第66章 消失


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天元は少し先を行く男達を追う。
男達は特に急ぐこともなかったので、姿を捉えるのに時間はかからなかった。


天(あの男達の会話からすると、女を攫っているのはこいつらに違いねぇ。これからどこに行くんだ?あの女が泰葉であるなら…)



天元は速さを緩め、男達に気付かれぬように距離を保つ。






杏「…様子はどうだ。」



追いついた杏寿郎が天元に問いかける。
自分で変装させておいて何だが、これを杏寿郎と見抜く者は只者ではないだろう。
天元でさえも、一瞬誰かと思ってしまった。




天「お、おう。今んとこ、どこに向かってるのかは分からねえな。」


男達は辺りを気にするような素振りはなく、たまに大きな笑い声を上げながら歩いていく。
行く当ては掴めていない。
他の女性の目星をつける様子もなく、ただただ歩いている。




天「…なんかおかしいな。」

杏「あぁ。店から離れすぎている。」



もし、あの男等が泰葉を攫うのならば、こんなに店から離れる必要はない。
なんせ泰葉が夕方まで勤めている保証はない。
今この時に退勤しているかもしれないのに…。



なぜこの男達は余裕なのか。





天「煉獄、お前は後ろから見張っててくれ。」

杏「承知した。」




そういうと、天元は周りに気づかれぬよう、一瞬にして道から消え、すぐそばの屋根の上に姿を現す。
足音もなく屋根の上を駆ける姿は忍そのものだった。




杏寿郎は奴等の仲間がどこからか襲い来るかわからない為、気を抜かず目を光らせる。




天(あの男達に何か違和感を感じる。…まさかとは思うが。)



天元は屋根の上で男達を追い越していく。
そして、待ち伏せて男の顔を確認すると、1人の男の顔が違うのに気づいた。


身につけている着流しや、顔、背格好は瓜二つ。
だが、その男の顔にある黒子(ほくろ)の位置が違ったのだ。
おそらくこの男には一卵性の双子の兄弟がいるのだろう。





天「…!!くそっ、だからかっ!!」




天元は急いで杏寿郎の元へと戻る。
杏寿郎は険しい顔をする天元に何かよからぬことがあったのだと、身体の熱が上がってきた。












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