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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第66章 消失



〜杏寿郎視点〜

俺達がこの店に来た理由は、坂本組の男達の動きを探るため。
先日、別のパーラーの女性が攫われたらしい。


この店の女性も何人か行方不明になってしまっているとのことで、偵察に来たまでだ。


宇髄の変装はなかなか手が込んでいて、風呂に入らされた時はどうなるかと思ったが。
この黒髪は宇髄特性の染め粉。なんと2日ほどで取れると言うのだから驚きだ。


宇髄が小説家で俺はその弟子の学生。
後ろの刀袋には木刀と日輪等が入っている。
眼鏡というのはなんとも邪魔だな…。


宇髄はというと、黒髪に老竹色の着流し、いつもはあまり目立たない眉は緩やかな弧を描き、目の細めた優しげな男と化している。



…いつもの豪快な様子が嘘の様だな。
変装とは、なかなか凄いものである。




 
店に入ると、愛想良い女性が席へと案内する。




この店で案内に出ている女性は4名。
もしこの店で攫われるのなら…うーん…この女性だろうか。


失礼ながらも俺は女性たちを品定めする様に見る。
基本的にパーラーは顔の整った女性が多い。
難しい判断だ。ここは宇髄に任せるか…。



そう思って前を向こうとした時、冷を準備する眼鏡をかけた女性が目に入った。
俺は驚いてもう一度彼女を見る。

…が、物陰に隠れてしまい、それからもう一度は見れなかった。





———泰葉さんに似ていたのだ。






まさか…。
泰葉さんは、友人と楽しんでいるところだ。
ここで働いているはずがない。



案内された席へと座ると、宇髄は辺りを眺めている。
基本的に俺は喋るなと言われている。
声が大きいからだと…心外だ。




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