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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第64章 焦りと余裕



昼食を済ませ、街を歩くことにした2人。
本屋に行って2人で本を選んだり、新しい筆を買ったり…。
とても楽しい時間が過ぎる。


千「兄と出かけると、いつも人集りができてしまい、大変なんですよ。」

「いいえ。千寿郎が気づかないだけで、貴方にも人集りが出来てるわよ。」


泰葉が手を繋いでいるからか、誰も話しかけてはこない。
しかし、数m後ろにいる女性の集団は間違いなく千寿郎目的であろう。


千「きっと何か催し物があるんですよ…。」


まさかと笑う千寿郎は罪だと思う。
こんな可愛さの塊のような中に、段々と男としての凛々しさ的なものも備わってきているのだから。



「私が…護るわね…!!」



泰葉が表情を引き締めた




その時。








『泰葉!ちょっと、泰葉でしょ?』








泰葉は名前を呼ばれ、どこだと探す。

すると、パーラーの前でこちらに向かって手を振ってくる女性。




「由梨恵?由梨恵なの?」




それは友人の中島 由梨恵(なかじま ゆりえ)。
パーラーの制服なのだろう、ひらりとしたワンピースに白くて可愛らしいエプロン姿。
同じ歳とは思えない可愛さだ。



「わー!似合うわねぇ!貴女にぴったり!」

由「そうでしょう!恥ずかしいのは最初だけ。もう慣れたわ。」


泰葉は千寿郎の手を引き、思わず由梨恵に駆け寄った。
手を繋いでいるのも忘れており、友人との再会に喜んでいると。


由「…泰葉、その方は?」


由梨恵は会釈をしながら千寿郎を見る。



「あ、由梨恵には手紙で書いたと思うけど…、この方は私の婚約者の弟さん。
千寿郎くんっていうの。」


千「れ、煉獄千寿郎ですっ!」

由「泰葉の友人の中島由梨恵です。そう、弟さんなの。
……で、手繋ぐ?」



由梨恵は戸惑っていた。
いくら義弟になるのだとしても、手を繋いで街を歩くか…?と。



「…え?あ、あぁ、はは…。」



由梨恵に指摘され、何となく気まずくなった2人は手を離した。



今日は色々あって逢瀬をしている。



それは事情を知らない人からすれば全く理解できない話だろう。




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