• テキストサイズ

太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第64章 焦りと余裕



・・・・・。


実「れんご…!!!」


杏「すまないな!ここは煉獄家故、全員煉獄だ!!」


バンッと玄関の戸を開け、溌剌と言い放つ。
その勢いと、何を言っているのかと実弥は目をパチパチさせた。



義「……確かにな。」

義勇がぽそりと呟いたことで、実弥の意識も戻ってきた。




実「…っ、面倒くせぇこと言ってんじゃねェ!
お前に用があって来てんだよ!!」

杏「む?用事とは珍しいな。
とりあえず、上がるといい!」

義「…邪魔するぞ。」



実弥をさておき、義勇はマイペースで草履を脱ぎ上がっていった。
実弥はイライラとしながら、その後に続く。


実「クソッ!どいつもこいつもォ…!!」












ーーーーーーーーーー




実「ほぉ。んで、弟と泰葉が逢瀬に行ったのか。」

杏「逢瀬というか、外出だな!!」

義「弟が逢瀬できるなら、泰葉の弟分の俺も逢瀬ができるな…。」

杏「千は俺の弟だ!泰葉さんの弟では逢瀬にならんだろう!
外出だがな!!」




実弥と義勇はいつも家にいるはずの2人がいない事に気づき、そのわけを聞いていた。
逢瀬という言葉を、外出に訂正してくる具合が杏寿郎の心に余裕がないのだと感じとる。



実「そんなに取られたくねぇんだったら、さっさと自分のものにしちまえよ。煉獄泰葉ってなァ。」

義「あぁ。最近では祝言を待たずして戸籍を変えるという人も多いらしい。」

杏「…む。そうなのか?」

実「こないだ礼回りに行った時に、そんな娘に会ったんだよ。
相手が海を渡る仕事で祝言がまだ先だから…ってなァ。」



まさかこの2人からそんな情報を聞くとは思わなかった。
しかし、いい情報だ。




槇「それならば、気を揉む事もないな。
杏寿郎、そうしてもらったらどうだ。」

杏「…そうですね!それが可能だとは知らなかった!
不死川、冨岡、有難う!礼を言う!!」


杏寿郎は情報をくれた2人に深々と頭を下げる。
実弥たちはそこまでされると思わず、ギョッとしながら頭を上げさせようとすると、
それより先にパッと顔を上げ、力強い双眼とバチッと目が合う。


杏「それで!!これで用は終わりか!!」



実「…ちげーわ!!!」






/ 1005ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp