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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第56章 残暑と秋



『・・・・・・・。』


西瓜は何処だと辺りを見ると、泰葉の真後ろにあった。


「あれ?転がったの?」


木刀は確かにコツンと西瓜に触れた。
千寿郎もそのままと言っていた。

ではなぜ泰葉の振り下ろした木刀は、地面を突き刺してしまったのか。



杏「…太刀筋が正解ではないからな。刀を持ったことのない泰葉さんには、真っ直ぐ斬るのは難しかった様だ!」


杏寿郎は泰葉から手ぬぐいを受け取り、自分で目隠しをする。
そして少し下がり3回回る。

「西瓜何処か分かる?」

杏「あぁ!分かる!」


そう答えて、杏寿郎は迷いなく西瓜の元に突き進んでいく。
そしてブンッと振り下ろすと


パカッ


西瓜は真っ二つに割れた。



「す、すごい…。」

泰葉が呆けていると、杏寿郎は目隠しを外し困った様に笑った。

杏「俺たちがやるとこうなるから、楽しさがないな。
やっぱり西瓜割りとしては泰葉さんの様に、場所がわからない方が楽しい。」

まぁ…遊びとしては、そうだろうなと思いながら、綺麗に割れた西瓜を見つめた。

その後、ちょっと楽しかったのは義勇が水の呼吸を見せてくれたこと。
しかも、包丁で。

刀の形じゃないとダメかと思っていたが、包丁でもいけるらしい。

義「参ノ型 流流舞い」


天元がひょいと西瓜を高く投げると、義勇が流麗な足捌きであっという間に西瓜を切り揃えてくれた。
その西瓜を大きな皿に受け止めるのは無一郎。
こちらも素晴らしい足捌きである。


「呼吸でこんなこともできるんだ…。」

泰葉が感心していると、
義勇が「こんな使い方をしたのは初めてだ…」と包丁を見つめていた。


天「いやぁ、西瓜割る時炎の呼吸使われるんじゃないかって心配したわ。あれで斬られたら、西瓜の食べるとこなくなってるぜ。」

実「音の呼吸もダメだろォ。」

無「風も…吹き飛びますかね。」

行「私のは…論外だろう。」


『そうっすね…』




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