第55章 愛の形 ❇︎
「んん…あっはぁ…い…い…あっ」
と、この後に強めに打ち付けると、可愛い嬌声が一際高くなるから。
「きょ…杏寿郎…さんっ、だ、だめっ…あっ」
杏「ダメなら、止めるがっ…、いいのなら、もっとと…」
「…もっ、もっと…あぁっ」
自分で言っておきながらもっとと言われて、堪らない。
なけなしの理性を手繰り寄せる。
そこからは、少し動きを早め律動を繰り返す。
互いの結合部から響く水音と、ぶつかり合う汗ばんだ肌の音が部屋中に響く。
そこに歌をのせるかのような泰葉の嬌声。
「気持ちいい」「好き」「泰葉」「杏寿郎さん」
と何度も愛を囁き合う。
「あ…も、イク…あぁ、あっ…」
泰葉の目がぎゅっと瞑り、杏寿郎の腕を掴む手にも力が入る。
杏「いいぞ。いつでも達なさい。」
「泰葉…愛している。」
「私もっ、愛してるっ…あ、あぁっ———」
ぎゅうっと感じる締め付けに杏寿郎の眉間にも皺がよる。
杏「く、そんな…締めたらっ…くっ!」
杏寿郎は泰葉のナカに勢いよく吐精した。