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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第54章 お手伝い



何とか誤解を解き、用意の続きに取り掛かる。

豚肉の塊を買ってきた柱達。
こんな状態のものを見たことがなかった泰葉は、開いた口が塞がらなかった。


その塊を実弥が手慣れた手つきで見覚えのある豚肉の姿に変えていく。
玉ねぎの短冊切りは蜜璃と義勇も手伝ってくれて、腱鞘炎にはならずにすみそうだ。

行冥がひたすら卵を割り、無一郎と小芭内でかき混ぜている。



杏「皆…できるものばかりか…」
天「俺もやる気になればできるぜ?でも、仕事が無くなっちまったからな。」


手持ち無沙汰の杏寿郎と天元。
こうなってしまったら見守るしかない。


天「いやぁ、しかし羨ましいねぇ。
あんな姿を毎日見れるわけだろ?しかも自分を好いてくれてる。」

そう天元は泰葉の方に視線を向け、目を細める。


杏「あぁ。俺は幸せ者だと思っているさ。」


杏寿郎はニコッと笑う。
その横顔は幸せそのもの。
天元は、思わず目を見開いた。


天「泰葉がお前の前に現れてから1年も経たないが…。
本当に驚くくらいお前が変化していくから、俺たちも吃驚だぜ。」

杏「宇髄、それは俺自身が一番驚いているところだ。」


眩しいくらいの笑顔の杏寿郎に、天元は眩暈を起こしそうだった。


天「…で、祝言は何時ごろを考えているんだ?」


そこは直ぐにでもしたいところだ。
しかし、こればかりは杏寿郎の気持ちだけではどうにもならない。

それに…


杏「祝言は女性の人生で一番の晴れ舞台だろう?
彼女はどう思っているか分からんが、髪がもう少し伸びてからが良いのではないかと思ってな…。」


無惨を倒すためと言っても、不本意に切られた髪。
短くなった髪型もとてもよく似合っているが、めかしこむ時には髪がもう少し長い方が、いろいろと飾れるのでは…と杏寿郎は思っていた。


天「…まぁな。しかし、それは泰葉本人に聞いた方が良いだろうな。『気にしないで』とか言いそうだけどな。」


天元の読み通りだろうと杏寿郎も頷く。
できれば、一生悔いの残らないものにしてやりたい。


杏「桜の咲く頃…美しい泰葉さんを見たい。
そう提案してみようと思う!!」


杏寿郎が少し遠くを見る。
桜の咲く頃。

未来の予定。



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