• テキストサイズ

太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第53章 予想外



「え…、は、はい。」

そう言われて杏寿郎をみると、確かにホックが外れていた。
その様子を見て千寿郎は苦笑する。


泰葉が杏寿郎の方を向くと、杏寿郎も屈んで首元を突き出した。
同じように首元に手を伸ばす。
プチ、プチと止めていく間じ…っと見つめられている。


「き、杏寿郎さん…そんなに見られてはやりづらいわ…」

泰葉が戸惑い気味に訴えるが杏寿郎は目を逸らさない。
なんとかホックをつけ「終わりましたよ」と胸元をトントンと軽く叩く。


杏「愛い!!!」

急に大声で叫び出すので、泰葉達はビクッと跳ねた。


杏「泰葉さんの愛らしい顔を、父上だけが眺めるのが狡く思ってしまった!!」


つまりは父に向けてのヤキモチ。
意外と杏寿郎はヤキモチ焼きだ。



槇「千、杏寿郎の襟元は開いていたか?」

槇寿郎が千寿郎に、はて?と確認する。

千「いいえ、キッチリ閉めていました。兄上は今まで自分で閉められていましたから。」



その答えを聞いて、槇寿郎もまさか自分に嫉妬されていたと苦笑いする。


槇「杏寿郎、悪かった。俺はいつも瑠火に閉めてもらっていたから、つい癖でな。
いくらなんでも息子の恋人に手を出すつもりはないぞ。」

一応言っておくが…と詫びを入れる槇寿郎。
すると、杏寿郎はカッと目を見開いて振り返った。


杏「何を言っていますか父上!!そのような気持ちがあったら困ります!!」


その反応に、周囲は

あぁ…もう何を言ってもダメだ…

と悟ったのであった。







/ 1005ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp