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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第52章 恋敵



「私もね、まだまだだなって思ったのよ?」

杏「何に?」

「素麺の量。あんなにって思ったけど、綺麗に杏寿郎さんのお腹に消えて行った。
貴方が沢山食べるのは知っていたけど、あれに驚いてるようじゃまだまだだなって。」

杏寿郎は、まさかその事で昼に落ち込んでいたのかと、目を丸くした。

杏「よもや!そんな事で落ち込んでいたのか⁉︎」

「本人にしたらそんな事。でも、これからずっと一緒にいる好きな人のことを知らないと、落ち込むのよ。」

「だから、私たち…一緒ね。」


杏寿郎はふぅ、と息を吐く。


杏「これから、もっともっと泰葉さんのことを知っていきたい。」

「私も杏寿郎さんのこと、もっともっと知りたい。」


「だから、その為には沢山話をしましょう?
気になったら、すぐに聞くこと!」


泰葉が提案すると、杏寿郎は笑顔を見せる。


杏「うむ!承知した!必ず聞こう!」




いつもの溌剌とした声色に戻った頃、トントンと襖が鳴った。


千「失礼します。そろそろ夕飯ができました。」



絶妙なタイミングの呼び出し。
千寿郎には頭が上がらない。


「気遣いの上手な弟さんですこと。」

杏「うむ!自慢の弟だ!!」


そう言って立ち上がり、スパン!!と襖を開ける杏寿郎。
流石にそれには千寿郎も吃驚して口をパクパクさせている。


「杏寿郎さんっ、千寿郎くんが可哀想ですっ!」

杏「む!すまん!」

千「い、いえ…。いつもの兄上に戻られて何よりです。」




「千寿郎くん、大丈夫?」

千「…は、はい。」




千寿郎の心臓はドッドッと大きな音を立てていた。




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