• テキストサイズ

太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第6章 再会



だんだんと、身体が楽になっていくのを感じる、


そして槇寿郎は実感した。

この娘は、やはりあの一族の者なのだと。




槇「泰葉さん…と言ったか。
その…ありがとう。

第三者に話すような事ではなかったのだが、
今は君に聞いてもらって、よかったと思っている。

恥ずかしながら、息子たちと向き合う決意ができた。


礼を言う。」


槇寿郎は頭を下げる。



泰葉は、首を振った。






襖の外で、もう一人


静かに涙を流す人物。


杏寿郎だ。


盗み聞きなどするつもりは無かったのだが、泰葉の事が心配だった。
父を信用していないわけではないが、万が一、ひどい言葉や殴られでもしたら…と思って、気づかれないように待機していたのだ。




しかし、父の本音を聞いてしまった。
嬉しかったのと同時に、そんな風に思わせていたのかと悲しくもなった。




その時、千寿郎の部屋から音がしたので、杏寿郎はその場を去った。








「初対面にして、頬を叩いたり、大口を叩きました。」



槇「いや、あのくらいされた方が良かった!
なんなら拳でも良かったくらいだ!」

…とは言った者の、平手でも十分痛かった。
流石、優れた戦闘能力を持つ者。
拳だったらと、冷や汗をかいた。


泰葉は幾分明るくなった
槇寿郎の声色に安心することができた。


槇寿郎は泰葉の顔を、
柔らかい表情で見た。

槇「君は、記憶を失っているようだな?」


「はい…」


槇「自分の記憶は、自分しか開けない。
だから、無理に開こうともしない。」

その言葉をきいて、槇寿郎も何かを知っているのだと分かった。


槇「覚えていないまま、聞いてほしい。
初対面と言ったが、実は君とは会った事がある。」


泰葉は目を見開いた。


槇「思い出したら、また色々と昔話を話そう。」

少しニコッとする槇寿郎。


その笑顔に安心して、泰葉もニコッと笑った。


「はい、その時はまた色々と聞かせてくださいね。」

槇寿郎はほのかに頬を染める。

槇(この年で、女子の笑顔に頬を染めるとは…不甲斐なし!)









/ 1005ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp