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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第50章 列車の旅



『わー!やっぱり!』

「す、すごい記憶力ですね!」


泰葉は売り子さんに感動した。
随分前になるのに覚えているなんて!

『まさか!お客さん全員のことは覚えられません。
あなた方2人の出来事は、私にとっても印象深かったんです。』

そんなに覚えられるような出来事だったのか…と赤面する泰葉。
売り子さんは泰葉と杏寿郎を見てまたニコッと微笑んだ。


『もしかして…お二人は…』

夫婦?と聞こうとすると

杏「これから彼女のご両親に挨拶をしに行くところなんです!」

と杏寿郎が溌剌と答えた。
それはそれは大きな声で言ったので、売り子さんはのみならず、周りにいた人たちにも丸聞こえだった。

「杏寿郎さんっ、声!声が大きい!!」

慌てて咎めるが、売り子さんはもちろん、周りの人も

『あら!そうなの?頑張ってね!』

『おう!兄ちゃん頑張れよ!』
『こんな別嬪さん、大事にするんだよ!』

『頑張れ!』『おめでとう!』と応援されたり祝われたり。

もちろんその被害は泰葉にも。

『いいわねぇ、こんな良い男に見初めてもらえて!』

『彼のことも大事にしないとダメよ?』

『お幸せにね!』
と、多くの声をかけられた。


杏「うむ!皆さんありがとう!!」
「あ、ありがとうございます。」


更に活気づく杏寿郎に、周りの圧にたじたじになる泰葉。











千「兄上…暴走していますね。」

槇「まったく…泰葉さんのこととなると、ダメだな…。」



他人のフリして待合椅子に腰掛ける2人。

後々、両手に抱えられない程の弁当を持ってきた杏寿郎と泰葉をみてギョッとした。


槇「お前達…そんなに買ったのか⁉︎」

千「流石に多すぎますよ!」

杏「いや!これは餞別にとたくさんの人が買ってくださいました!」

「お二人も召し上がってください…。」

千寿郎は慌てて泰葉から弁当を半数ほど受け取るが、まだ重そうだったので槇寿郎が残りの弁当を受け取った。


こんなに…と思っていたが、
それぞれ一つずつ。
心配せずとも残りは杏寿郎の胃袋に綺麗に入っていった。


「うまい!!!」






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