• テキストサイズ

太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第48章 おかえり



そんなやりとりをしているうちに
あっという間に煉獄家の前に着いた。

鬼殺隊、炎柱として永きに渡り命を賭してきた。
その戦い、全てが良い方向へ終わりを告げた。

炎柱 煉獄杏寿郎
として、この門を潜ることもこれで最後となる。
この帯刀も、炎のような羽織も、背に滅と記された隊服も。


その門は、いつもよりも重厚に感じる。
杏寿郎は今どんな気持ちなのだろうか。



泰葉がチラリと杏寿郎の顔を見ると、じっと目を閉じている。
今までのこと、自分の成してきたこと。
…救えなかった命のこと。

沢山の想いを巡らせているのだろう。


しばらくそうしていたが、ゆっくりと目を開いた。


杏「では、入ろう。」

杏寿郎は泰葉と一緒に門を潜ろうとした。
しかし、泰葉はその一歩後ろに下がる。

杏「泰葉さん?」

「その姿で門をくぐり挨拶をするのは今日で最後です。
最後はきっちり、炎柱 煉獄杏寿郎 として向かってください。
私とはこの先何度でもこの門を潜れますから。」


杏寿郎はその泰葉の気遣いに、にこりと微笑み頷いた。

杏「ありがとう。」



杏寿郎はゆっくりと門の扉を押し、右足から門を潜る。


そして、玄関の戸を開け、いつもの任務から帰った時のように溌剌と挨拶をする。


杏「ただいま戻りました!!」


その杏寿郎の声を聞きつけ、パタパタと足音がする。


千「お帰りなさいませ!!兄上!!」


満面の笑みで迎えてくれた千寿郎。
そして、その後から槇寿郎がゆっくりとやってきた。

槇「おかえり。2人とも。」


『ただいま帰りました!』



泰葉と杏寿郎は声を揃えて挨拶をした。



/ 1005ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp