第47章 効果の程は…
その後はしばし談笑し、本当のお開きとなった。
また会えるというのは分かっているが、それでも別れは惜しいというもの。
なかなか解散できず、庭に集まっていた。
「ところで蜜璃ちゃん。
さっき言ってた来世での約束って?」
し「そうですよ。その辺詳しく。」
泰葉としのぶは、ニヤニヤと蜜璃に問う。
平和な世界が訪れた今。
そんな楽しげな話題に喰いつかずにはいられない。
蜜「え!そ、それはねっ…。
恥ずかしいわぁ!でも、2人にはこっそり教えちゃうっ!!」
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炭治郎が鬼化から戻った後、疲労で倒れ込む蜜璃を小芭内は抱き止めてくれた。
蜜「伊黒さん、勝ったのね。終わったのね。」
小「あぁ、もう鬼はいない。勝ったんだ。」
蜜「もう体に力が入らないや。嬉しすぎて…。
私、あまり役に立たなかったよね…。ごめんね。」
小「そんなことはない。頼むからそんな風に言わないでくれ。」
「…初めて会った日の事を覚えているか?」
蜜璃と小芭内が初めて出会ったのは、蜜璃が柱となり始めての柱合会議の時。
産屋敷邸で迷っていた蜜璃が声をかけ、それを助けたのが小芭内だった。
蜜「あの日、伊黒さんが助けてくれなかったら…」
小「違う。逆だ。」
小「あの日会った君が、あまりに普通の女の子だったから俺は救われたんだ。
些細な事ではしゃいで、鈴を転がしたように笑い、柱になるまで苦しい試練もあっただろうに。
それを少しも感じさせない。」
「君と話しているととても楽しい。
自分も普通の青年になれたようで幸せだった。」
底抜けに明るく、優しい君は沢山の人の心をも救済している。
胸を張れ。
「俺が誰にも文句を言わせない。」
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