第47章 効果の程は…
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耀「…さて、これで会議は終わろうと思うけど、何かあるかな?」
柱達はふむ…と考える。
解散となるが、別れではない。
なので、思い当たらない様子で、ならばここで一度お開き…
となるところで泰葉が手を上げた。
耀「ん?泰葉、どうしたんだい?」
「あの、私の力は間もなく消えるかと思います。
それで…効果があるかは分かりませんが…
皆さんに私の血を口にしてもらいたいのです。」
行「どうした?私たちは君のおかげで怪我などしていないが…。」
蜜「そうよ!私たちピンピンしているわ!!」
「いえ…。私が試したいのは、皆さんの痣による寿命です。」
『……。』
柱達は黙り込んだ。
今回の戦いで全員に痣が出ている。
ということは、皆25までに命が尽きてしまうこととなるのだ。
「私の力ではなんともならないかもしれない。
でも、できるなら、せっかく皆さんで掴み取った平和な世界で楽しく生きてもらいたい!!」
実「もう皆それは覚悟している。気にすんなァ。」
「…でも、残された痣者ではない人たちは、生きて欲しいと思っています。」
実弥の中に玄弥が一番に浮かび上がる。
他の面々も思い浮かぶ人物がいるのだろう。
耀「そうだね。この痣に泰葉の力が本当に作用するかは分からない。
でも、私たちからもお願いしたい。
寿命を削ってまで戦ってもらった身からすれば、どんな可能性にも賭けて欲しいと思っているよ。」
………。
部屋に沈黙が流れる。
しかし、それを杏寿郎の快活な声が裂いた。
杏「うむ!そうだな!!試してみよう!!
万が一、作用しなくとも我々は覚悟はできている!
もし25までに寿命が来たらばその運命。
もし生き永らえたならば幸運だと思って命を全うすれば良い!!」
し「そうですね。私は賛成です。
生きたいか、死にたいかと言われれば…今は生きたいですし。」
耀「…では、決まりだね。
泰葉。最後まで君を頼って申し訳ないね。
感謝するよ。」
「いえ、できることはこれくらいしかありません。」