第47章 効果の程は…
そうしているうちに、産屋敷邸へと辿り着いた。
門を潜るとあまねが出迎え、深々と頭を下げる。
あ「お待ち申し上げておりました。
さぁ、こちらへ。」
無惨から助けられた耀哉とあまねは泰葉の両親の護衛のもと、何事もなく無事だった。
にちかとひなきも無事で、兄弟揃った時は大泣きで喜びあった。
あ「皆様、こちらへどうぞ。」
あまねに通された広い和室。
よく柱合会議が行われていた部屋だ。
そこには輝利哉たち五つ子が既に座っており、
その斜め前にあまねが座る。
柱達も静かにいつものように座った。
あまねが迎えにいかないところを見ると耀哉はまだだろうか…。
皆がそう思っていた時、スッと奥の襖が開く。
「やぁ、皆揃って集まることができて嬉しいよ。」
そう言って入ってきたのは耀哉だった。
しかし、耀哉の姿を見た全員が言葉をなくす。
実「お…お館…様…」
漸く実弥が声を絞り出した。
目の前に立っている耀哉。
それだけでも驚くのに、全身の痣は綺麗に消えて目も黒々としていた。
耀「あぁ。ちゃんと皆のことが見えているよ。
色鮮やかに。皆の瞳の色までちゃんと。」
そう言ってにっこりと笑った。
し「…っ、うっ…」
しのぶが泣き出し、それを皮切りに蜜璃も泣き出した。
男性たちも流しはしないが、涙を目に溜めていた。
耀「私たち、産屋敷一族からあのような怪物が出てしまったせいで、皆に…沢山の子供たちの命を晒すことになり、申し訳なかった。」
無惨が耀哉の前に現れた時、同じ血筋だと言っていた。