第46章 希望の光
暗闇から晴れ、炭治郎がゆっくりと目を覚ます。
禰󠄀「お兄ちゃん!!!」
炭「…ごめん。怪我…大丈夫…か?」
『…戻ったぁあ!!!炭治郎だぁぁああ!!!』
皆、ワッと喜ぶ。
伊「お前にやられた傷なんか…大したこと…ねぇぜ…」
善「俺は一生かけて…償ってもらうから…妻の分も。」
禰󠄀(あわわ、妻⁉︎)
「よ、良かった…」
炭「泰葉さん…ありがとうございます…」
「…?私、何もできなくて…」
何のことか分からない泰葉は慌てて首を振る。
しかし、炭治郎は涙を流しながら微笑んだ。
柱達は今度こそ終わったと、脱力してその場に倒れ込んでしまった。
隠「わー!柱達が倒れたぞ!」
隠達が慌てる。
炭「カナヲ…良かった。生きてる…」
倒れ込んでいるカナヲ目が合い、互いに良かったと微笑みあった。
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ワァワァと喜び合う中、建物の中では——っと、大きな息を吐き安堵する姿。
愈史郎だった。
愈史郎は鬼なため、陽に当たれない。
だから1人ひっそりと肝を冷やし見守っていた。
「ふん、お前は死なないと思ってた。」
そう涙を拭い、胸元からゴソッと何かを取り出す。
それは、花の飾りとトンボ玉の光る珠世の簪。
愈史郎はそれにそっと口付け、涙を溢れさせた。
「珠世様…終わりましたよ…。」